名探偵コナン

 10月6日放送の名探偵コナンは2時間スペシャル「集められた名探偵! 工藤新一vs怪盗キッド」ということで、スペシャルだけあって、絵も話も気合はいりまくり。まあ、話は原作まんがベースなのだが。絵はレギュラー放送と、スペシャル&映画ではえらい差があるからなあ。今回の絵はいかにもキャラクターデザインのとみながまり女史らしい、スタジオライブの絵をもっとカワユク丸っこくした感じで良い。
 コナンは音楽の良さでは定評があるのだが、同じ音関連で声優の選択も非常に良い。演技上手いところをそろえていると思う。
 で、今回はコナンの作者、青山剛昌氏の手によるまんが「まじっく快斗」の怪盗キッドもからむ話だった。「まじっく快斗」はコナンより以前から青山氏が単発で発表している作品で、コナンとの競演も過去に何度かあることから、コナンと同じ世界の物語と解釈している。
 コナンはご存知のとおり高校生探偵、工藤新一が謎の組織の謎の薬により小学生になってしまったけど、探偵として大活躍な話。まじっく快斗は高校生マジシャン黒羽快斗は実は怪盗キッドだったという話。どっちとも主人公は高校生ということで設定が微妙にかぶっている。両作品のファンとしてはこのかぶり具合が面白かったりするわけで。
 コナンとまじっく快斗は、声優の配役も微妙で面白い。
 コナンでは主人公、工藤新一の本来の姿、高校生を山口勝平氏、視聴者に馴染みのある小学生の姿を高山みなみ嬢が演じている。
 まじっく快斗では、主人公の黒羽快斗(怪盗キッド)を山口勝平氏が演じており、快斗の恋人役の中森青子を高山みなみ嬢が演じている。まさに配役の妙。
 ちなみにコナンで工藤新一と同じく薬で幼児化したミステリアスで主人公と微妙な距離を保っている女性、灰原哀役を演じている林原めぐみは、まじっく快斗でも同じくミステリアスで主人公と微妙な役どころの小泉紅子を演じている。
 また、山口勝平氏は、コナンと同じサンデーでかつて連載されていた高橋留美子女史のまんが「らんま1/2」で、主人公らんまの声を演じている。で、このらんま、水をかぶると女になるという設定で、女らんまの声は林原めぐみ嬢が演じていた。山口勝平氏はよほど1人2役に縁があるらしい。らんま1/2では高山みなみ嬢も出演していて、主人公の恋人役あかねの姉のなびきを演じていた。
 もっとメジャーな作品に目を向ければ、宮崎駿監督の魔女の宅急便。主人公キキとウルスラの2役が高山みなみ嬢、キキにちょっかいを出す(ボーイフレンドともいう)役が山口勝平氏でしたな。
 こういう配役の妙があるのでなかなか声優マニアは辞められない。