とりあえずゲド戦記とブレイブストーリーは見てきた。

 両作品とも原作未読。映画を見て、ゲド戦記は特に原作のことは思わなかったが、ブレイブストーリーは原作を読みたくなった。

 自分はブレイブストーリーの方が断然、面白いと思った。日本のアニメ映画らしいんだよね、画面とかキャラの動き方とか。ゲド戦記はアニメらしさがブレイブストーリーほどはない。小・中学生以下の子どもを連れて行くなら、ブレイブストーリーの方をおすすめする。
 両方の作品とも私が注目していたクリエーターたちはいずれも良い仕事をしていたので、それぞれのクリエーターのファンなら見ておけ、という感じ。

 とはいえ、ゲド戦記ジブリ映画の中では中よりは上の面白さだと思う。宮崎駿氏と宮崎吾朗氏を比べて期待してしまうのは、期待してしまうほうが悪い。主題歌「時の歌」とテーマソング「テルーの歌」は、新居昭乃ファン・谷山浩子ファンなら落涙ものだろう。というか、ファンならテロップにその名前を見るためだけにもゲド戦記を見る価値はある。

 ブレイブストーリーは見せ場がうまい大河内脚本も表情が豊かな千羽キャラも良く生かされているし、キャラクター原案があの草磲琢仁氏だし、アニメファンが十分満足できるクオリティかと。正直、GONZOで初めて面白いと思ったアニメだ。

 両方とも主要なキャラクターの声を当てているのは、いわゆる職業声優ではないので発音に違和感がある部分があるが、声で感情を表現するのはやはりうまい。声の演技の引き出しはさすがに多くないので単調になってしまう部分もあるのだが……。
 特にブレイブストーリーの主人公ワタルは、松たか子という20代後半の女性が一生懸命に声をあてている様子が時折見える感じがしたのにはどうにかしてほしいと思ったけど。まあ、ブレイブストーリーは脇には実はベテランの声優が何人か入っていて、安心して聞けた。

 こうなったら時をかける少女も見たいのだが、近くに上映している映画館がない。まずは上映している映画館を探さなければ。