土曜朝の至福のひととき

 自分がセーラームーンを好きなのは、美少女だからとか、惑星をモチーフにしているから、とかいうのもあるが、意外に女性心理がリアルに描かれているから、というのもある。今日の話で言うと、うさぎと以前から友人だったなるちゃんと、セーラー戦士という絆で結ばれた亜美ちゃん、この2人が互いに嫉妬して、うさぎを取り合うというところ。女同士だと、本当にこういうことがある。小・中学生あたりならばなおさらに。まあ、カレシができちゃえば女同士の友情なんてある意味、吹っ飛ぶのだが。そういうふうになる前の独特の状態というか心理というか。こういうのを描写してみるのも面白いよね。

 ラブコメと思わせておいて、実はある登場人物にまつわる、すごく重い過去の話。正直、涙ぐんだ。重い過去については、あっさりと描写されていたが、それでも十分に悲惨さが伝わったよ。来週からは木星編か? 原作の漫画のストーリーにかなり近づいていく予感がする。

 最終回。もう涙なくしては語れない。本放送の時は自分はあまりに幼すぎて理解できず、見ることすらしなかったのだが、あれから20数年たってやっと理解できた、と思う。これは壮絶な愛の物語なのだね。中高生あたりで見たらかなりの確率でフランス革命に興味を持つだろうなあ。

 この話を見て「ふたつのスピカ」原作漫画全巻一気購入、通称オトナ買い決行を決断。さっそく近所の本屋にて取り寄せをお願いする。アスミちゃんが、ライオンさんが、そしてお父さんや鈴成先生が……なんとも言えずやりきれない。悲しいというよりやりきれない。アスミちゃんのお父さんがロケット技術者なのになぜ肉体労働を仕事としているのか、なぜあんなに貧乏なのか。その理由がきっと佐野先生の一言にあるんだろうなあ……。